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高血圧

日本人の死因の多くを占める心疾患、脳血管疾患の最大の危険因子は高血圧だと言われており、全人口の1/4〜1/5を占めています。
この病気は殆ど症状がないので放置されがちで、放置すればいつかは命を脅かす事態が待っています。
その意味では、高血圧はガンやエイズと同じように重大な病気です。
高血圧症の原因は完全に解っていないのですが、一種の文明環境病とも言われています。
高血圧を引き起こした文明環境とは食塩やアルコール、栄養などの過剰摂取、ストレス、運動不足などです。



高血圧の発症

高血圧の殆どは原因がはっきりしていない「本態性高血圧」です。
ただし、これは直接的な原因が特定できないということであって、高血圧を引き起こす原因がまったくわからないというわけではありません。
血圧をあげる諸要因は、遺伝因子と環境因子です。
高血圧になりやすい体質(遺伝因子)に生活習慣(環境因子)が加わり発症していきます。
たとえ高血圧になりやすい体質であっても発症させないことが大切です。


高血圧の予防・治療

高血圧の治療法には薬を使う「薬物療法」と、運動や食事などの生活習慣を改善する「非薬物療法」があります。
本態性高血圧の場合、血圧を上げる原因になっている諸要因をまず改めることが重要ですから、薬による治療の前にまず非薬物療法を原則とします。
薬だけによる治療では副作用がでたり、金銭的な負担が生じます。
ですから、非薬物療法である減塩、節酒、減量、運動にこころがけるほか、禁煙をしたり、睡眠を十分とったり、気持ちをリラックスさせることが大切です。


運動で血圧は下がる

以前は運動をすると血圧があがるので、高血圧の人は運動をしてはいけないと言われていました。
しかし、今では運動で降圧効果をもたらすことが証明され、高血圧の運動療法として国際的に推奨されています。
1991年にはWHO(世界保健機構)からガイドラインが出版され、それを受けて、1993年には国際高血圧学会や米国高血圧合同委員会からのガイドラインでも運動が正式に勧められるようになりました。
日本では1996年4月から高血圧の運動療法が健康保険に適用にされるまでになりました。

運動は、高血圧の最も優れた治療法の一つです。これは、世界的な常識となってきました。
運動は減量によいということだけでなく、運動することで直接的に血圧を下げる作用が出てくるのです。
食事内容を改善して治療する食事療法の場合と同じように、運動で治療する方法なので運動療法と呼んでいます。

運動療法は血圧を下げるのみでなく、脳血管疾患や心疾患などの重い合併症や、その他の生活習慣病も予防してくれます。また、何より薬物療法のように副作用に悩まされる心配もありません。

ただし、どんな運動もよいというわけではありません。
運動療法というからには、薬の場合と同様に、最も効果的で安全な方法というものがあります。
間違った運動をしていては、効果どころか、かえって危険を招くことにもなりかねません。
運動療法をはじめるにあたっては、治療を受けている医療機関や専門の運動施設などで正しい方法の指導を受ける必要があります。