慢性腎臓病
慢性腎臓病とは?
最近、慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)が注目されています。
次の2つ(片方もしくは両方)が3ヶ月以上続くときにCKDと診断されます。
- 腎臓の働きが正常より少し悪い状態
- 腎機能が正常でも蛋白尿が出ている状態
CKDは、そのまま放置すれば;
- 徐々に腎臓の機能が悪くなり、人工透析や腎臓移植が必要となる末期腎不全に至ります
- 心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患の危険性も高めます
したがって、CKDを早く見つけて、早く治療することは;
- 腎臓を守るだけでなく、
- 心臓や脳を守ることにつながります
診断方法は?
次の2つのいずれか、もしくは両方が3カ月以上持続するとき、CKDと診断されます。
腎臓の働きが正常より少し悪い状態
- 診断方法
- 糸球体ろ過量(GFR)を計算する
正常値<60(mL/分/1.73m2)
- 計算式
- ○GFR(男)=194×Cr(血清クレアチン値)^-1.094×年齢^-0.287
○GFR(女)=GFR(男)×0.739
下記ネット内右側中段で、血液中のクレアチニン値と年齢を入力して性別を選ぶと、自動的にeGFRを計算することができます。
【参考】 腎臓ネット http://www.jinzou.net/
腎機能が正常でも蛋白尿が出ている状態
健康診断で 尿蛋白や 微量アルブミン尿*などの尿異常が見られる
- 微量アルブミン尿検査
- 一般の尿蛋白検査では陰性となるような微量な蛋白(アルブミン)を検出します。微量アルブミン尿は血管内皮機能障害と関連し、心血管疾患の危険因子とされます。
CKDの危険因子は?
- 加齢
- 生活習慣病
*高血圧
*糖尿病(耐糖能異常も含む)
*肥満
*メタボリックシンドローム
*脂質異常症
- タバコ
腎臓を守るためには?
- 血圧のコントロール 130/80mmHg未満
降圧剤はACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、ARB(アンジオテンシン2受容体拮抗薬)が第一選択となります
- 血糖コントロール HbA1c 6.5%未満
- 塩分制限(6g/日)
- 食事による蛋白制限(中等度以上の場合)
- 禁煙
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