アルコール遺伝子と適量飲酒
アルコールについて
アルコールは、 アセトアルデヒド(顔が赤くなったり、気分が悪くなったりする原因。発ガンにも関係する)に分解され、次に アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH) によって酢酸に分解されます。
アルコール >>> アセトアルデヒド >>> 酢酸
遺伝子のタイプ〜お酒に強い人、弱い人〜
お酒に強い人、弱い人、すぐに顔が赤くなる人もいれば、全く変わらない人もいます。
この お酒に強い、弱いというのは、遺伝子のタイプによることが分かっています。
ALDHでよく働いている遺伝子(ALDH2遺伝子)がお酒に強いか弱いかを決めています。遺伝子には、 お酒に強い、つまりアセトアルデヒドを分解する力が強い1型と、 分解する力が弱い2型があります。
私たちは、両親からいずれか一つずつを受け継ぐので、 ALDH2 遺伝子には、3つのタイプがあることになります。
遺伝子のタイプ |
お酒を飲んだ時の反応 |
飲酒行動 |
依存症の危険度 |
食道ガンの 危険度 |
その他の注意すべき健康影響 |
1/1型 |
ほとんど赤くならない |
ブレーキがかからない |
高い |
多量飲酒で危険あり |
アルコール性肝障害、高血圧、痛風 |
1/2型 |
いつも赤くなる人が多い |
ブレーキがかかるが、弱い |
低いがありうる |
多量飲酒(1日3合/日以上)で非常に危険* |
高血圧、痛風、飲酒誘発喘息、アルコール性肝障害 |
2/2型 |
ビール一口でも赤くなる人が多い |
強くブレーキがかかる |
なし |
データなし(無理に飲んでいると危険?) |
飲酒によるストレス解消ができない
飲酒による動脈硬化予防が期待できない |
*1/1型にくらべて10倍以上
1日の飲酒量について
全死亡率と1日の飲酒量をグラフにすると、J型のカーブを示します。
1/1型の人: 日本酒換算で1日1〜2合以内、
1/2型の人: 食道がんの危険性を考えて、 1日0.5〜1合以内が適量
( 3合/日未満の飲酒量でも1/1型の1.5倍以上)
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