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糖尿病

糖尿病は、高血糖状態が持続し、様々な合併症を引き起こす怖い病気です。糖尿病に移行する前に血糖値の高い方は、生活習慣の改善が必要です。


糖尿病のタイプ

糖尿病の体型は、やせている人もいれば、太っている人もいます。糖尿病の発症機序には、血糖下げる唯一のホルモンであるインスリンの「分泌の低下」と「働きの低下」があります。この2つの原因の強弱は個人により異なります。一般的にやせている人では、遺伝的にインスリン分泌障害があり、わずかな体重増加や運動不足が続くと、インスリンの働きが悪くなり、糖尿病に至ります。一方、太っている人では、遺伝的要因や過食による肥満からインスリン作用障害があり、インスリンが過剰に分泌されている間は、血糖を正常に維持できますが、肥満状態が持続すると、インスリンの分泌の低下が起り、糖尿病に至ります(図)。
糖尿病発症のメカニズム


高血糖への生活習慣対策


インスリン分泌低下型:食後の血糖上昇に対して、インスリンの分泌が遅くなり、食後血糖が高くなり、血糖が正常まで戻る時間も遅くなります。食後の血糖上昇を遅らせるための食事の工夫が必要です。ゆっくり食事すること、十分な食物繊維を食事の前半に摂取することです。食物繊維は、胃からの排泄時間を遅らせ、小腸での消化吸収に時間がかかります。
インスリン働き低下型:二大原因は、肥満と運動不足です。肥満で問題なのは、内臓脂肪の蓄積と脂肪肝です。大きな原因の一つは、カロリーが高く、遅い夕食や夜食を摂することです。このような習慣は、前夜の過剰摂取→胃もたれで空腹感が乏しい→朝食が少量または欠食→昼食時の過食→遅い時間になってから空腹感→遅い夕食と悪循環となります。夕食が遅い時間しか摂れない場合は、夕食を分割し、前半は夕方に炭水化物を多めに摂り、後半はおかず、野菜中心の食事にする。運動は、今までの活動量を少し増やすことから、始めましょう。目的は、筋肉のインスリンの働きを改善することですので、立ち時間や歩く時間を数十分程度増やすだけでも効果があります。また、減量は、体重の5%程度でも血糖改善効果は十分期待できます。